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2011/12/16

境界の話

境界とか競売とか、

「法律用語」としては

ちょっと異なる読み方をします。

「境界」は「けいかい」、

「競売」は「けいばい」。



日本語ってムズカシイですね(^^;)

さて、

この写真、

画像 016

「境界」を示す「杭」と呼ばれるもので、

これはプラスティック製ですから

「プラ杭」なんて呼ばれてます。

土地と土地の境目はここですよ~

という目印ですね。

ほか、公図や測量図なんかが

法務局に登録されていて、

誰が所有者で

どこまで、どの大きさで所有しているのか、

しっかり記録が残される仕組みになってます。

とはいえ、

記録が残っていないケース、

目印がなくなってるケース,

そういうものに

ちょくちょく出くわすことにはなります(^^;)

さてさて、

この「境界」、

以前ちょっと面白い話を

教えてもらったことがあります。

以下に、ちょっと長いですが…


中世(500~1500年前)ヨーロッパ。

土地の所有者は

自分の土地がどこまでなのか、

しっかり主張できるように

目印を覚えておくようにしました。

北は○○川の手前まで、

東は※※森の手前、

西は▲▲村の××さんのブドウ畑に接し…

といった具合。

きっと所有者さんなりの目印が

いたるところにあったんだろうと思います。

が、



非常にアバウトです。

さて、

「おい!うちの土地はここまでだ!」

「いやいや、親父から引き継いだ土地はこっちまでだ!」

といったいさかいが生じます。

となると、

裁判です。

※裁判制度はヨーロッパには
 かなり古くから存在してます。

訴えを起こした方も、

訴えられた方も、

互いに証拠を提出しあいます。

とはいえ、

測量図があるわけでもありませんし、

何か書面が残っているわけでもありません。

※当時は、文字を読み書きできるのは
 人口の1割にも満たなかった時代です

となると、

「証人」による「証言」が重要になります。

できるだけ多くの証人に

「確かに○○さんの土地は※※森の手前までだよ」

と言ってもらわなければなりません。

そこで利用された「智恵」。

それは、こんな感じです。

村の子供を

境界の目印まで連れて行きます。

「目印は両手を広げたのと同じ大きさのこの岩だ。

 この岩の左側までがオレの土地なんだよ」

と教え込む。

しかもこのとき、

「向こうに樫の木が3本生えてるのがみえるだろう?

 そこまで大人の足で30歩だ。

 あっちには春になると紫色の花がたくさん咲く。

 そこまで大人の足で60歩。

 もしこの岩がなくなっても 

 この風景をしっかりおぼえておいて、

 岩があった場所を思い出すんだぞ!」

と言って、
 

バコっと

頭を叩きます(!)

痛い思いや怖い思いをした経験は

しっかり記憶に残りやすい、

こうすることで

数十年後、

土地の境界について

意見の食い違いが出たときに、

かつての子供が証人として出廷し、

目印の場所、境界を

証言してくれる、

というわけです。



子供たちにしてみたら

たまったもんじゃないです(笑)

でも、

人間の脳・記憶の特性を

経験則として知っていた、

「記憶」を鮮明な状態で維持するための

ひとつの「智恵」だったようですね。


今日は

役に立ちそうで役に立たない、

雑学でお送りしてみた、

第二営業部

工藤マサトでしたm(_ _)m

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